プエルタが大切にしたいこと
しなやかでたくましい自分づくり
「これがしたい」「これが好き」と表現できること、自分でしっかり考えること、仲間といっしょに取り組むこと…。
自分らしく働き、生活していく土台づくりを大切にしたいと考えています。
また、一人でできる力をふくらませながらも、「どうすればいい?」と相談できること、「手伝って!」と頼めることを大切にしたいと思います。
社会生活のなかで人と関わっていく柔軟さ、仕事場で少々しんどいことがあってもくじけない心が、プエルタでの活動を通して大きくなればと思います。
「障害があっても、まんざらでもない自分」を実感できるような場になることを願っています。
ゆったりとした環境
ゆっくりと自分を成長させていける場をつくる。それがプエルタの原点です。プエルタでの生活においても、ゆったりとした時間の流れを大切にしたいと考えています。細切れの時間割を組むのではなく、午前と午後に一つずつのプログラムを設定することを基本として、その時間のなかでじっくりと活動に取り組めるようにしていきます。
また、「ティータイム」をとるなどしながら、ゆったりとコミュニケーションのとれる雰囲気を大事にします。自分の話に耳を傾ける人がいること、おしゃべりする仲間がいることが、安心感や自己肯定感につながります。みんなが「大切な自分」を実感できる場を目指します。
生活づくり
お金の管理の仕方、健康管理の方法、年金等の制度の仕組み、文字の読み書きなど、生活していくうえで大事になることを丁寧に学んでいきます。
同時に、生活の幅を広げ、生活を楽しめるようになることを目指します。自分なりのおしゃれを見つけること、いろいろな料理を知ること、たくさんの音楽に触れること…。「世の中にはまだまだ面白いものがある」という感覚、「仲間といっしょにやると楽しい」という手応えを大切にしたいと思います。
将来いきいきと働き続けるためにも、生活全体の充実が欠かせません。自分らしい自由時間、豊かな休日につながるような経験を、プエルタで積み重ねたいと考えます。
視野のひろがり
プエルタでは、「知ること、わかること」を大切にしたいと考えています。知的障害のある人にとって、「教えてもらっていないだけ」「学ぶ機会がなかっただけ」ということが、まだまだたくさんあるのではないでしょうか。
人間の体がうまくできていること、地球にはいろいろな生物がいること、世界にはいろいろな場所があって様々な文化があること…。「役立つ知識」だけでなく、「そうだったんだ」「そんなこともあるんだ」という発見や驚きを大切にしたいと思います。知ることの楽しさ、わかることの面白さを、知的障害のある人と共有したいと考えます。
「知ること、わかること」で、自分をちょっと誇らしく感じることもあるのではないでしょうか。視野をひろげることは、自信にもつながります。
大学との連携
大学の研究室と連携することで、プログラムを充実させていきます。プログラム内容をともに検討するとともに、大学生との共同活動、大学設備の活用などを進めます。
*連携研究室: | 京都教育大学 | 丸山啓史研究室 |
佛教大学 | 田中智子研究室 | |
立命館大学 | 津止正敏研究室 |
同世代とのかかわり
同年代の人とのかかわりを豊かにしていきたいと考えています。大学の授業・行事にプエルタのメンバーが参加する、大学生がプエルタの活動に参加する、といったことを通して、同年代の人と対等にかかわれる機会をつくりだしていきたいと思います。
地域社会とのつながり
プログラム「本物にであう」を軸にしながら、地域社会とのつながりを深めていきたいと考えています。新聞記者の方による「新聞の読み方講座」、プロのカメラマンによる「写真講座」など、地域社会の人の協力によるプログラムを予定しています。
また、地域の行事に参加したり、文化施設やスポーツ施設にも積極的に出かけていきたいと思います。施設・設備の面では制約も多いプエルタですが、そのことを地域社会に出ていく契機にしたいと考えています。
家族の応援団として
ご家族の願いや思いに寄り添い、一緒に考えることを大切にしていきたいと思います。